コードの転回とは?
コード奏法上級者への第一歩
ある程度コードをマスターしてくると疑問がでてくるのが、「コードの転回形」
ちなみに、「てんかい」は「展開」ではないので、要注意。
多くの、コード初心者を混乱させる転回形。
コード奏法上級者になるためには、必須のテクニックなので、ぜひ、覚えてしまいましょう!
ちなみに、ジャズピアニストは、必ず覚えなくてはならないテクニックです。
ここでも重要なのは、使う指!
覚えるのも簡単になりますので、ぜひ、指を覚えましょう!
転回=コードを回転させる
コードの転回形とは、その名前の通り、コードを回転させていくことです。
音の雰囲気が変わったり、使う指が変わるので、同じコードでも同じような感じがしないというのが厄介です。
楽譜を見てみます。
転回形=分数コード
そして、またもややこしくさせるのが、名前です。
先ほどの図のように、コードを転回、つまり、回転させて作った音の組み合わせを、
転回形と呼んでいます。
これを、コードで表記する場合、分数コードを使います。
分数コードの見方
最低音と構成音
分数コードは、構成音が、分子。最低音が、分母となっています。
構成音側は、コードとしてアルファベットを記載しており、
最低音側は、音の名前として、アルファベットを使っているところが、ややこしい・・・・。
どうして必要なの??
この転回コードは、最低音が、綺麗につながるように、
つまり、演奏しやすいようにするために、存在しています。
本当は、”お助けマン”なコード
例えば、この楽譜のコードは、3つ続いています。
「C – Em – Am」
こうなると、赤丸をした、
「ド」と「ミ」と「ラ」の音符それぞれが、鍵盤上、かなり遠くにジャンプしながら
演奏しなくてはならなくなります。
演奏することが、難しいです。
対して、こちら。
「Em」のコードを転回させて、
「ミソシ」を「シミソ」にしました。
すると、赤丸をした「ド・シ・ラ」は、隣同士の鍵盤となり、
演奏しやすくなります!
さらに、青丸をした「ミソ」が、同じ鍵盤の音となり、
こちらも、演奏しやすくなります!
転回形・分数コードは、演奏を簡単にしてくれる、
素晴らしいお助けコードなのです!
覚え方の秘密は指にあり!
基本形「C」=「ドミソ」
まずは基本形の確認から。
こちらは、「C」=「ドミソ」の押さえ方。
第1転回形 「C/E」=「ミソド」
続いて、1回だけ、転回させた形。
「ドミソ」と、「ミソド」の違いは、手の角度にあります。
同じ指番号ですが、「ミソド」の方が、手が傾いています。
視覚を通して、覚えるのも良いと思います。
そして、「C/E」となっているので、
必ず「ド」と「ミ」は演奏することがわかります。
さらに、分数コード「C/E」の場合、「ミ」と「ド」では
「ミ」が一番下にきます。
そこまで分かれば、「ミ」=「小指で演奏する音」となります。
「ミ」を小指で演奏した状態から、「ド」を探すと、結構遠いところに、
「ド」があることがわかります。
すると、「ド」=「親指で演奏する音」となります。
ここまで演奏して、「あ!第1転回形だ!」と気づけば、中指を使えばいいし。
もし、気がつかなければ、「ドミソ」と唱えて「ソ」を探してください。
とりあえず、
「小指」と「親指」の「ミ」と「ド」の音がなれば、第一段階はクリアです!
第2転回形 「C/G」=「ソドミ」
続いて、2回だけ、転回させた形。
「ドミソ」「ミソド」と、「ソドミ」の違いは、使う指にあります。
「ソドミ」だけが「人差し指」を使うのです。
「C/G」となっているので、
必ず「ド」と「ソ」は演奏することがわかります。
さらに、分数コード「C/G」の場合、「ド」と「ソ」では
「ソ」が一番下にきます。
そこまで分かれば、「ソ」=「小指で演奏する音」となります。
「ソ」を小指で演奏した状態から、「ド」を探すと、意外と近いところに、
「ド」があることがわかります。
すると、「ド」=「親指以外で演奏する音」となります。
ここで、「ピン!」ときて、「第2転回形だ!」と分かれば、
「人差し指」で演奏できます。
その後、「ドミソ」と唱えて、「ミ」を探せると良いと思います。
とりあえず、
「ソ」と「ド」が演奏できていれば、第一段階は、クリアです!
「on」を使って記載する
転回形・分数コードは、他にも記載の仕方があります。
それが、「C onG」
という書き方。
これも、「C/G」と同じ意味です。
焦らずに、演奏しましょう。
まとめ
「コードの転回形」という、ややこしいコード奏法の技術。
まずは、2つの音が鳴らせれば、曲の雰囲気を掴むこともできますし、
練習もしやすくなります。
使う指を覚えて、コード奏法をさらに進化させていきましょう!