曲が弾けたからピアノの練習はもうしたくない!
60代男性の方から質問いただきました。
生徒:「先生、練習する意欲がわきません・・・。」
私の回答
私:「何かあったんですか?」
60代男性
生徒:「この曲、ある程度弾けましたので・・・。
もう練習の必要ないかなと思います・・・。」
私の心の中
私:「え?!まだ、弾けてなくない?!
え?!どういうこと?!焦」
曲が弾けるってどんな状態?
そもそも、曲が弾けた!完成した!というのは、どう言う状態なのか?
衝撃の事実!!!!
先生は、楽譜通りに音がなっていても花マルをくれない?!
楽譜に書いてる、音符”おたまじゃくし”をすべて、完璧に演奏できたとしても、
それは、曲が弾けた!とは、言えないのです。
厳しい先生だと、この段階では、丸をくれません。笑
私も、小学生の頃に習っていたピアノの先生が厳しく、
なかなか次の曲に進ませてもらえませんでした。
なぜ?!
楽譜には、音符”おたまじゃくし”以外の指示も書いてあり、
それらも忠実に演奏する必要があるからなのです。
「音がなれば十分じゃないですか〜〜」という声が聞こえてきそうですが・・・・。
奥が深い、強弱記号
楽譜には、音符を大きく弾くのか、小さく弾くのかという指示:強弱記号があります。
こちらのマーク。
フォルテ=大きな音で演奏するという意味です。
60代男性
生徒:「あ!忘れていました・・・」
私の回答
私:「でしょ〜〜〜?」
「さらに言えば、フォルテも全て同じ、大きな音ではないんですよ〜」
60代男性
生徒:「は・・・??(この人、何言ってんだ??)」
フォルテはフォルテでも、2度同じフォルテはない。笑
フォルテは、確かに、大きく演奏するということ。
それは、忘れてはならないことなのですが、何度も、フォルテが出てきたら?
フォルテとフォルテの間にある音は、どれぐらいの音の大きさで演奏するってことなのでしょうか??
フォルテ、大量発生!!!
この場合は、全部同じように大きな音で演奏するというわけでもないのです。
こういうところに、そのピアニストの個性がでます。
ちょっと大きなフォルテと、ちょっと小さなフォルテ。
いろいろなフォルテを使いわけてこそ
音楽を楽しめるというものです!!!
60代男性
生徒:「なるほど!奥が深いですね。」
私の回答
私:「でしょ〜〜〜?
とりあえずフォルテのところは、大きく弾きましょう。」
60代男性
生徒:「はい・・・練習します・・・汗」
まとめ
楽譜どおりに、音が弾ける。確かにそれは、曲が弾けた!ということかもしれません。
でも、それは、ピアノを弾く楽しみの本当に、初歩の初歩。
そのあと、強弱をつけることによって、音楽に濃淡が生まれます。
こうして、さらに音楽を楽しむことができます。
練習する意欲がなくなるというのは、「もうここでいっかな〜」と思ってしまうから。
もっと、音楽の楽しみを深めていきましょ〜〜
強弱がついて、やっと、弾けた!と言えるかな〜と思います。笑
注:その他、スラー・スタッカート、速度表示記号なども、表現できて初めて、
曲の完成となりますが、その話は、また別の機会に。
もう、ピアノやめようかな・・・。
そんな風に思った方は、こちらの記事も参考になるかも!?
