何をもって、”JAZZ”とするか?
無数に存在する、音楽のなかで、ジャズというジャンルに分類される音楽は、
どんな、基準で選ばれているのでしょうか?
今回は、そんなことを考えてみたいと思います。
基準1・・・アドリブ(即興)が、あるかどうか。
ジャズには、テーマとアドリブという音楽上の区切りが存在しています。
ポップスでいうところの、Aメロとサビという音楽の区切り。
クラシック音楽でいうところの、提示部と展開部という音楽の区切り。
いずれも、音楽がスタートして、終わるまでの間に、音楽の雰囲気が変わる、
場面転換=区切りがあります。
ジャズの場合は、テーマ(曲のオリジナル部分、有名な部分、歌詞がついている部分)を演奏した後、そのテーマのコード進行を使って、その場で、テーマで指定されたコードにあった、適切な音を選びメロディーを即興演奏して行く部分をアドリブと、言います。
だから、アドリブ部分はもちろん楽譜は、ありません。
どのくらいの演奏時間になるかもわからないのです。
クラシック音楽では、曲の初めから終わりまで、音が作曲家が書いた楽譜によって決められています。ポップスでも、ある程度、音は、楽譜に記されています。
しかし!
アドリブが、楽譜にすべて書かれている場合があるんです!!!!?
では、即興部分が、楽譜で、すべて規定されてたら、それは、クラシック音楽ですか?ジャズですか?
基準2・・・Swingが、あるかどうか。
ジャズには、スウィングする曲と、他のリズムで演奏する曲があります。
ボサノバや、ラテンなどは、スウィングしません。
でも、4beatと呼ばれるリズムで演奏するときは、スウィングしないと、ちょっと・・・。
ジャズじゃないかも・・・。
スウィングしなけりゃ意味ないね!
というタイトルの曲があるぐらい、JAZZにおいて、スィング感というのは、とーっても重要なのです。
では、スウィングってなんだろう?!
ということなのですが、これは、リズムが回って感じられるかどうか、振り子のように揺れて感じられるかどうか、ということだと理解しています。(様々な説明がされています。)
クラシックは、音楽を2で割って捉えています。
2というのは、点と点が、2つなので、点と点を結んでも、線にしかなりませんよね。
でも、スウィングでは、3で割って捉えているのです。
3だと、点が3つとなり、線が3本。
トライアングルになり、線は、初めの点に戻ってきます。
リズムを、回す感覚。これがスウィングの醍醐味かなと思います。
詳しい説明は、また、後日、ご紹介します。
とにかく、リズムが回る感じ。
これこそが、ジャズの醍醐味なのです。
基準3・・・オリジナリティーが、あるかどうか。
ジャズミュージシャンは、それぞれ、個性を持って演奏しています。
クラシック音楽出身者であれば、その美しい音色や、ハーモニーの豊さ、そして、テクニカルなフレーズ・・・。
かの、オスカーピーターソンも、もともとはクラシック音楽出身のピアニストです。
あの、早弾きはそこから来ているのか!!と、納得したものです。
そして、ロック出身者であれば、やはり、リズムへのこだわり、音圧の高さなどが、あげられるのではないではないかなと、思います。
それぞれが、育ってきた文化を生かし、その上で、ジャズを奏でる。
すると、それそれの個性が音になって表現されるのですね。
それこそが、ジャズミュージシャンのジャズミュージシャンたる理由かなと思います。
演奏家それぞれの個性を、感じられて、初めて、アドリブがかっこいいと思えたり、共感できたり、彼らのリズムに身体を委ねるのだと思います。
いかがでしたでしょうか。
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