「うれしいひなまつり」の音階は?日本っぽい演奏をするポイント解説!

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雛まつりの歌ーうれしいひなまつりー

1935年(昭和10年)に作られた歌です。
作曲者は、河村光陽。作詞は、なんと、「サトウハチロー」。

 

「サトウハチロー」という作詞家は、
たくさんの曲を残しています。

童謡だと、「ちいさい秋みつけた」
歌謡曲だと「リンゴの唄」

なんだか、いままで、替え歌とかで歌ってごめんなさい・・・。
って思いました。

 

それにしても、この曲、

タイトルは「うれしい」なのに、
なんか暗くて、ふる〜〜〜い感じがする。

まぁ、よく言えば、「古風な感じ?」

 

なんで!?

 

流行したヨナ抜き音階

日本古来の音階「呂音階」

雅楽という、日本がむか〜〜〜しから、演奏してきた音楽があります。
宮廷雅楽と言われ、
この雅楽に携わる音楽家たちが、
明治の時代、たくさん西洋音楽を学びに行っています。

彼らが作った歌は、唱歌として、
今も、私たちの音楽教育に受け継がれています。

 

そんな、日本の音楽の源流とも呼べる、
「雅楽」で使われる音階に、「呂音階」があります。

「ドーレーミーソーラ」(移動ドで)

 

 

西洋音楽的に、「ド」から始まる長音階は

「ドーレーミーファーソーラーシ」

 

「呂音階」は、全部で、5個の音を並べています。
西洋音楽の「長音階」は、全部で、7個の音を並べています。

昔から、日本は、5個しか音がない、
「5音音階」を使っていたので、
4番目と7番目がないメロディーを演奏していました。

「ファ」が、4番目
「シ」が、7番目 です。

 

 

庶民が使う陰音階

先ほどの「呂音階」は、雅楽で使われた音階の1つです。
これは、宮廷で使っていたので、貴族向け。

箏や、三味線で使われたのは、
「都節音階」というものでした。

 

この都節音階を少し変形させると、陰音階になります。

 

*「陰音階」「陰旋法」「都節音階」の詳しい分類に関しては、深く触れません。
すごく、大雑把に、「陰音階」としてご紹介を進めたいと思います。

 

「陰音階」

ドーレーミ♭ーソーラ♭

 

 

陰音階が使われている「うれしいひなまつり」

この音階に当てはめて、
「うれしいひなまつり」を歌ってみましょう。

 

ソソソファ ソソドラ♭   ソソラ♭ラ♭   ソー

ミ♭ミ♭ミ♭レ ミ♭ミ♭ソミ♭    レレミ♭レドー

ドードレ ドーラ♭ソミ♭ミ♭   ソソドラ♭ソー

ミ♭ミ♭レド レミ♭ソド ラ♭ソミ♭レ ドー

 

はじめに、一回「ファ」が出てきますが、
これ以外は、
すべて陰音階の中に含まれている音です。

 

昔ながらの、陰音階に沿って、
メロディーが作られた曲だから、
日本の伝統音楽っぽい雰囲気がするんですね。

「古風な感じ」ですね。

 

自然短音階・和声短音階と似ている

もうすこし、この音階について考えていくと、
西洋音楽理論で使う、
「自然短音階」「和声短音階」と似ていることがわかります。

 

「自然短音階」

ドーレーミ♭ーファーソーラ♭ーシ♭ー

 

「ファ」=4番目と、「シ♭」=「7番目」が、増えました。

 

和声短音階

ドーレーミ♭ーファーソーラ♭ーシー

「ファ」=4番目と、「シ」=「7番目」が、増えました。

 

 

伴奏をつけるときのポイント!

このように、陰音階は、西洋音楽理論での「自然短音階」に似ているので、
左手の伴奏に「ファ」=4番目と、「シ♭」=「7番目」を入れてしまいがち。

でも、そうすると、
せっかくの陰音階のメロディーの雰囲気が無くなります。

左手の伴奏も、陰音階からとって作ってあげると、
より、日本っぽい雰囲気になりますので、ぜひ、試してみてください。

 

また、「和声短音階」を使って伴奏を作ると、

一気に西洋音楽な感じ。
オーケストラ感がでます。是非、試してみてください。

 

 

まとめ

曲の雰囲気を決めるのは、音階です。
「うれしいひなまつり」が、日本っぽい感じがするのは、
音階に理由がありました。

左手の伴奏をするときにも、応用して考えていきたいですね。

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