クラシックピアノと、ジャズピアノの違いについて考える第3弾。
今回は、ガーシュイン作曲の作品を演奏する場合について考えます。
昔から、クラシックの作曲家は、ジャズの音楽的な要素を組み込んだ作品をつくってきました。
その中でも、たくさんの名曲を残した作曲家の一人が、ガーシュインです。
ジョージ・ガーシュイン
ジョージ・ガーシュイン(1898年ー1937年)は、アメリカの作曲家です。
ポピュラー音楽・ジャズ・クラシック音楽で活躍しアメリカ音楽を作り上げた作曲家として知られています。
私は、幼少期にクラシック音楽の作曲家として、その名前を覚えました。
私が、初めて聴いた曲はこちらでした。
ポーギー&ベス
1935年に、発表された、黒人コミュニティの風俗をリアルに描いたオペラの曲。
2曲目が、「サマータイム」という曲です。
オペラの中では、お母さんが子供に歌う子守唄として、出てきます。
綺麗なメロディーですよね。
このメロディーは、このままオーケストラで聞けば、クラシックに聞こえます。
でも、この曲、今では、ジャズのスタンダードナンバーとしても定着しています。
JAZZで聞く「サマータイム」
それでは、先ほどの、「ポーギーとベス」の劇中歌として流れた「サマータイム」を
オスカー・ピーターソンの演奏で聴いてみましょう。
かっこいい〜〜〜〜!
「サマータイム」には、もともと歌詞がついています。
ボーカルバージョンでもいってみましょ〜〜〜〜!
もはや、先ほどの、オペラ「ポーギーとベス」の挿入歌「サマータイム」のイメージはどこへやら・・・。
こんなにアレンジで、変わってしまうものなんですよね。
だから、ジャズっておもしろい。
ピアノ協奏曲:ラプソディ・イン・ブルー
さて、ガーシュインが作った曲で、ピアノとオーケストラが一緒に演奏する、
ピアノ協奏曲作品「ラプソディ・イン・ブルー」という曲があります。
1924年に作られたこの作品は、当時から、ジャズとクラシックの融合作として、
とても高い評価を得たそうです。
これも、もともとは、クラシックの楽曲として楽譜がきちんと出版されています。
クラシックピアニストのラプソディ・イン・ブルー
まずは、もともとのピアノ協奏曲「ラプソディ・イン・ブルー」を聞いてみたいと思います。
弾くだけでも、本当に大変な曲なのです。
ジャズピアニスト:小曽根真さんのラプソディ・イン・ブルー
続いて、ジャズピアニスト:小曽根真さんの演奏です。
演奏の間、画面にコメントが入りますので、聴きやすいですね。
それにしても、なんだか、途中のところが、全然違う・・・。
ピアノの部分は、大きくアレンジされています。即興のところもあるみたいですね。
でも、オーケストラは、楽譜通り弾いています。
クラシックの部分とジャズの部分が、うまくマッチした、アレンジに仕上がっていると思います。
Youtubeで、ご覧ください
まとめ
曲の雰囲気が大きく変える、アレンジ。
楽譜が出版されている楽曲も、ジャズピアニストのアレンジによって、
また違った表情を見せてくれます。
ぜひ、いろいろ比べてみてください。